「仕事中につい何杯もコーヒーを飲んでしまう」
「ダイエットコーヒーと普通のコーヒーを両方飲んでも大丈夫?」
コーヒーが習慣になっていると、自分が1日に何杯飲んでいるのか意識していないこともありますよね。
特にダイエットコーヒーを新しく取り入れる場合、今まで飲んでいたコーヒーに追加すると、カフェインの摂取量が増える可能性があります。
カフェインはコーヒーだけでなく、お茶やエナジードリンクなどにも含まれています。摂りすぎると、不眠や動悸、吐き気などにつながることがあるため注意が必要です。
この記事では、コーヒーに含まれるカフェイン量の目安や、飲みすぎた場合に起こりうる症状、摂取量を減らす方法について紹介します。
■ 先に結論|「何杯まで」ではなくカフェイン量で考えよう
コーヒーを飲む量を考えるときは、「1日○杯まで」と杯数だけで判断するのではなく、含まれているカフェイン量を確認することが大切です。
コーヒーのカフェイン量は、種類や濃さ、1杯の量などによって変わります。
食品安全委員会が紹介している代表値では、コーヒーは100mlあたり60mg、200mlでは約120mgのカフェインが含まれます。
単純計算すると、
・200mlを1杯:約120mg
・200mlを2杯:約240mg
・200mlを3杯:約360mg
となります。
ただし、実際のカフェイン量は商品や抽出方法によって異なります。
また、日本ではカフェインについて、一律の1日摂取許容量は設定されていません。消費者庁は、カフェインへの感受性には個人差が大きいと説明しています。
そのため、「○杯までなら全員安全」と決めるのではなく、自分が飲んでいる商品のカフェイン量と体調の両方を確認しましょう。
■ コーヒーにはカフェインがどのくらい含まれている?
カフェインの摂取量を確認するときは、まず普段飲んでいる飲み物にどのくらい含まれているかを知っておきましょう。
食品安全委員会が示す代表値を、200ml飲む場合に換算すると次のとおりです。
| 飲み物 | カフェイン濃度の代表値 | 200ml飲んだ場合 |
|---|---|---|
| コーヒー | 60mg/100ml | 約120mg |
| デカフェコーヒー | 6mg/100ml | 約12mg |
| 紅茶 | 30mg/100ml | 約60mg |
| ウーロン茶・せん茶 | 20mg/100ml | 約40mg |
これはあくまで代表的な数値です。
同じ「コーヒー」でも、豆の種類や使用量、抽出方法、カップのサイズなどによってカフェイン量は変わります。
市販品でカフェイン量が表示されている場合は、その商品の表示を確認してください。
■ 大きなマグカップは1杯でも量が多い
「コーヒーは1日2杯しか飲んでいない」と思っていても、大きなマグカップを使っていれば実際の飲用量は多くなります。
例えば、200mlを2杯飲む場合と、350mlのマグカップで2杯飲む場合では、合計の量が異なります。
杯数を記録するときは、
「朝に1杯、昼に1杯」
だけではなく、
「朝200ml、昼300ml」
というように、おおよその量も確認するとカフェイン摂取量を把握しやすくなります。
■ カフェインは1日何mgまでならいい?
日本では、カフェインについて一律の1日摂取許容量は設定されていません。
一方、海外機関が示す目安があります。
消費者庁は、カナダ保健省の例として、健康な成人では1日最大400mg、妊娠中・授乳中または妊娠を予定している女性では300mgを目安として紹介しています。
食品安全委員会でも、海外の目安例として、健康な成人400mg/日、妊婦では機関によって200~300mg/日という値を紹介しています。
ただし、400mgは「日本人なら誰でも毎日400mgまで問題ない」という意味ではありません。
カフェインの影響には個人差があります。
少ない量でも、
・眠れなくなる
・動悸を感じる
・胃の調子が悪くなる
・落ち着かなくなる
という人もいます。
海外の数値はあくまで参考にし、自分の体調も確認しながら摂取量を調整しましょう。
■ コーヒーを飲みすぎるとどうなる?
カフェインを過剰に摂取すると、中枢神経系や消化器系などに影響が出る場合があります。
厚生労働省と消費者庁では、カフェインの過剰摂取によって起こりうる症状として、次のようなものを挙げています。
・めまい
・心拍数の増加、動悸
・興奮
・不安
・震え
・不眠
・下痢
・吐き気
コーヒーを飲んだ後にこうした症状が見られる場合は、摂取量や飲む時間を振り返りましょう。
「以前は平気だったから大丈夫」とは限りません。
その日の体調や、ほかに摂取したカフェインの量によっても影響は変わります。
症状が強い場合や続く場合は、コーヒーの摂取を控え、必要に応じて医療機関へ相談してください。
■ 夜のコーヒーは睡眠に影響することがある
カフェインの摂りすぎで特に気をつけたいのが睡眠です。
「コーヒーを飲んでも普通に眠れるから大丈夫」と感じていても、摂取量や時間によっては睡眠へ影響している可能性があります。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、カフェインの摂取総量を減らすとともに、夕方以降の摂取を控えることが推奨されています。
■ カフェインは数時間体内に残る
同ガイドでは、カフェインの血中半減期を踏まえると、19時に100mgのカフェインを摂った場合、24時になっても約50mgが体内に残る例が紹介されています。
つまり、
「寝る直前でなければ問題ない」
とは限りません。
夕食後や夜のリラックスタイムにコーヒーを飲む習慣があり、寝付きの悪さが気になる場合は、飲む時間を早めてみましょう。
■ ダイエットのために睡眠を削らない
夜にダイエットコーヒーを飲んだ結果、寝付きが悪くなるのであれば、生活習慣を整えるという目的から外れてしまいます。
厚生労働省は健康づくりの基本として、食事や身体活動だけでなく、良質な睡眠の確保も重要としています。
ダイエットコーヒーを利用する場合も、カフェインを含む商品なら、自分の睡眠時間に合わせて飲むタイミングを考えましょう。
■ 普通のコーヒーとダイエットコーヒーを両方飲む人は注意
ダイエットコーヒーを始める際に注意したいのが、「置き換え」ではなく「追加」してしまうケースです。
例えば、今まで、
朝:普通のコーヒー
昼:普通のコーヒー
午後:普通のコーヒー
と3杯飲んでいた人が、さらにダイエットコーヒーを1杯追加すると、合計4杯になります。
ダイエットコーヒーにもカフェインが含まれていれば、1日の摂取量はそれまでより増えます。
取り入れるなら、
朝:普通のコーヒー
昼:ダイエットコーヒー
午後:普通のコーヒー
というように、普段の1杯と置き換える方法があります。
ただし、商品の1日の摂取目安量や飲み方に指定がある場合は、そちらを優先してください。
■ コーヒー以外のカフェインも忘れずに確認する
「コーヒーは2杯しか飲んでいないから大丈夫」と思っていても、ほかの食品からカフェインを摂取していることがあります。
カフェインは、
・紅茶
・緑茶
・ウーロン茶
・コーラなど一部の清涼飲料水
・エナジードリンク
・一部の医薬品
などにも含まれています。
■ エナジードリンクとの組み合わせに注意
商品によっては、エナジードリンク1本にコーヒー2~3杯分に相当するカフェインを含むものがあります。
消費者庁は、カフェインを多く含む清涼飲料水を1日に何本も飲まないよう注意を呼びかけています。
例えば、
朝:コーヒー
昼:ダイエットコーヒー
夕方:エナジードリンク
という日には、すべてを合計して考えましょう。
コーヒーだけを数えていては、1日のカフェイン摂取量を正確に把握できません。
■ カフェイン入りの医薬品にも注意する
カフェインは飲み物だけでなく、医薬品に含まれていることもあります。
厚生労働省では、カフェインを含む医薬品を服用する場合、コーヒーやお茶などカフェインを含む飲料との同時摂取を避けるよう注意喚起されているものがあると説明しています。
例えば、市販の眠気防止薬などにはカフェインを多く含む商品があります。
薬を服用するときは、
・カフェインが含まれているか
・コーヒーとの併用について注意がないか
・用法・用量はどうなっているか
を添付文書で確認してください。
処方薬や市販薬とダイエットコーヒーの併用が心配な場合は、医師や薬剤師へ相談しましょう。
■ カフェインに特に注意したい人
同じ量のカフェインでも、影響の受けやすさは人によって異なります。
消費者庁は、特に注意が必要な人として、
・子ども
・妊婦
・授乳中の人
・カフェインに敏感な人
を挙げています。
■ 妊娠中・授乳中は自己判断で量を増やさない
妊娠中や授乳中は、コーヒーだけでなく、お茶やチョコレートなどを含めたカフェイン摂取量に注意する必要があります。
また、ダイエットコーヒーにはカフェイン以外の成分が配合されている場合があります。
「普通のコーヒーを飲める量だから、このダイエットコーヒーも同じように飲める」と判断しないようにしてください。
妊娠中・授乳中のダイエットコーヒーについては、別の記事で詳しく紹介します。
■ デカフェ・カフェインレスに置き換える方法もある
コーヒーの味が好きで何杯も飲みたい人は、一部をデカフェへ置き換える方法があります。
食品安全委員会が紹介する代表値では、通常のコーヒーが100mlあたり60mgなのに対し、デカフェコーヒーは100mlあたり6mgです。
200mlなら、
通常のコーヒー:約120mg
デカフェコーヒー:約12mg
が代表的な目安となります。
ただし、「デカフェだからカフェインが完全にゼロ」とは限りません。
商品によって異なるため、カフェインをできるだけ避けたい場合は表示を確認しましょう。
■ コーヒーを飲む量を減らす5つの工夫
毎日何杯も飲んでいる人が、突然コーヒーをゼロにする必要はありません。
まずは、無理なく減らせる方法を試してみましょう。
1.大きなマグカップを小さいカップへ変える
2.午後の1杯をデカフェへ置き換える
3.コーヒーの間に水や麦茶を飲む
4.ダイエットコーヒーは普段のコーヒーと置き換える
5.夕方以降のコーヒーを減らす
例えば、1日4杯飲んでいるなら、
朝:コーヒー
昼:ダイエットコーヒー
15時:デカフェ
夜:麦茶
というように変える方法があります。
いきなり「今日から1杯だけ」と決めるより、飲む時間や種類を少しずつ変えるほうが続けやすいでしょう。
■ まず1日のカフェイン摂取量を確認してみよう
自分がコーヒーを飲みすぎているかわからない場合は、1日だけでも飲んだものを書き出してみましょう。
例えば、
| 時間 | 飲んだもの | カフェイン量の確認 |
|---|---|---|
| 7時 | コーヒー200ml | 商品・代表値を確認 |
| 12時 | ダイエットコーヒー1杯 | 商品表示を確認 |
| 15時 | 緑茶200ml | 商品・代表値を確認 |
| 18時 | コーヒー200ml | 商品・代表値を確認 |
というように整理します。
正確なカフェイン量がわからない商品もありますが、まずは「1日に何種類のカフェイン飲料を飲んでいるか」を知るだけでも役立ちます。
そのうえで、
「夕方のコーヒーをデカフェにしよう」
「エナジードリンクを飲む日はコーヒーを減らそう」
など、自分に必要な調整を考えましょう。
■ よくある質問
■ コーヒーは1日3杯までなら大丈夫ですか?
杯数だけでは判断できません。
コーヒー1杯の量や濃さによってカフェイン量が異なるためです。
食品安全委員会の代表値では、200mlのコーヒー1杯に約120mgのカフェインが含まれますが、実際の商品では異なる場合があります。
また、カフェインへの感受性には個人差があります。
■ 1日400mgまでは必ず安全ですか?
400mgは、日本で設定された一律の上限ではありません。
消費者庁や食品安全委員会が、海外機関の健康な成人に対する目安例として紹介している数値です。
400mgより少ない量でも不眠や動悸などを感じる人はいるため、体調に合わせて調整してください。
■ デカフェなら何杯飲んでもよいですか?
デカフェは通常のコーヒーよりカフェインが少ない傾向がありますが、カフェインが完全にゼロとは限りません。
また、砂糖やクリームをたくさん加えて飲む場合は、その分の糖質やカロリーも増えます。
カフェイン量だけでなく、飲み方や1日の飲料全体を確認しましょう。
■ 夜でも眠れるならコーヒーを飲んでも問題ありませんか?
カフェインの影響には個人差がありますが、厚生労働省では良質な睡眠を確保する観点から、夕方以降のカフェイン摂取を控えることを推奨しています。
睡眠時間や寝付きが気になる場合は、夜のコーヒーをデカフェなどへ置き換えてみましょう。
■ まとめ|コーヒーだけでなく1日のカフェイン量を確認しよう
コーヒーを飲みすぎると、カフェインの影響によって不眠、動悸、めまい、吐き気などの症状が起こる可能性があります。
何杯までなら大丈夫と決めるのではなく、コーヒーの量やカフェイン含有量、お茶やエナジードリンクなどから摂る分も含めて確認しましょう。
ダイエットコーヒーを始める場合も、今までのコーヒーに追加するのではなく、普段の1杯と置き換えるとカフェイン量が増えにくくなります。
夜の睡眠への影響も考えながら、デカフェなどを取り入れ、自分の体調に合った量でコーヒーを楽しんでください。
■ 参考情報
・消費者庁「食品に含まれるカフェインの過剰摂取について」
・厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A」
・食品安全委員会「お母さんになるあなたと周りの人たちへ/カフェイン」
・厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
※カフェインへの感受性には個人差があります。記事中の含有量は代表的な数値であり、実際のカフェイン量は商品や抽出方法によって異なります。体調に異変を感じた場合は摂取を控え、症状が強い場合や続く場合は医療機関へ相談してください。

